(2006年キャリア入社)経済学部 経済学科卒業
泥臭く挑戦し続けて結果を残す
私が当社に入社したのは、東京・練馬区にメンテナンスと営業に関する新拠点を立ち上げるタイミング。以前は福祉用具貸与事業者で勤務しており、そこでの経験を買われて拠点のマネジメントや営業に取り組みました。実は23区内に初進出をした拠点だった上に、強力な競合他社がいるエリアだったので、最初は悪戦苦闘する日々でした。更に、当時の私は車の免許がなかったのですが、なんとか結果を出したいという想いから、自転車に乗って汗をかきながらお客さまのもとへ足を運ぶなど懸命に仕事に向き合ってきました。
お客さまの悩みを伺っていると、個人宅への配送時間に課題が多かったり、時間指定の幅が広くてお客さまとの予定が合わせづらかったのを、私たちが同行してサポートすることで、1件1時間かかる作業を30分にまで短縮。さらに時間指定配送も開始することで、ご利用者さまの選択肢を大幅に増やしました。最初は社内から「難しい」という声も聞こえてきましたが、諦める気は毛頭ありませんでした。お客さまのために必要だからと、自分の営業としてのプライドをかけて各方面へ調整をかけてサービスを軌道に乗せました。今でも当社のほぼすべての拠点で、当時導入したサービスに対応しているのも、当時の取り組みが原点となっています。
人、会社、自分自身が成長する
この頃に管理職に抜擢され、練馬と桶川の2拠点の所長を兼務しました。所長の役割といえば、売り上げアップのための施策の企画と実施、人材育成、労務管理などが挙げられます。プレイヤーとして自分が成果を出せばよかった時代とは異なり、管理職はメンバーに動いてもらわなければ仕事は回りません。ましてや2拠点兼務ですから任せられる人材の育成が急務となりました。
心がけてきたのは適材適所の役割を与えること。細かい作業が得意な人、広い視野を持つ人など、それぞれの特性を見極めて業務を割り振りました。一歩先に出るのを躊躇している部下もいましたが、思い切って背中を叩いて送り出していくのも強く意識。ちょうど会社自体が拡大期に入っていた時期でもあり、人が成長していったおかげで組織としてできることも増加していきました。それに伴い拠点を預かる自分自身のマネジメント力も高まっている実感も得られました。
拠点間の調和と成長を促す
当時、23区内では既に6つの拠点を展開しておりましたが、受発注業務の対応が課題となっていたのを受け、6拠点分の業務を集約する「東京受注センター」が本社に設けられました。私は部署の責任者となったのですが、大きな課題だったのは受注センターと拠点との意思疎通に尽きます。担当拠点の営業サイドからの要望については、受注を専門とする東京受注センターでは対応しにくいことも多く、妥協点を見出す作業に追われました。
拠点ごとの個社対応で売り上げを拡大するのが当社のスタイルでしたが、受注センターは複数の拠点を跨いだ全体最適の視点が求められた中で、そのためには、物事を整理して伝えることで、相手との合意形成が必要であるということがよくわかった時代でもありました。個人的には自分のキャリアの中で一番、苦労した2年間でしたね。
さらなる飛躍への意志を固める
同じ本社内の営業本部に異動し、FC(フランチャイズ)担当となりました。当社はネットワークを全国に広げるために代理店が運営するFCの力も借りており、関東はもとより、東海、北陸の各地を出張で飛び回っていました。FCは身内ではありますが、同時に別々の会社でもあります。それぞれが独自の経営的な意向を持っており、直営の我々の戦略との微妙な差異がどうしても生じてしまいます。だからこそ、私たちとともに歩んでもらえるように、FCの経営者のみならず、現場の最前線で働く方たちと丹念にコミュニケーションを交わして、パラマウントケアサービスの考え方を浸透させていくことを心がけていました。FC経営者の方々のバイタリティやエネルギーに触れることで、非常に大きな刺激を受けた時期でもありました。
仲間に助けられ、確かな基盤を築き上げる
生まれ故郷である四国エリアを管轄する愛媛センターの所長となり、実に5年ぶりの現場復帰を果たしました。さすがにブランクがあったので勘を取り戻すのには苦労させられましたが、センターのメンバーたちに支えられながら切り盛りしていくことができました。課題だったのがローカルルールが多かったり、本社の意図が伝わっていなかったこと。本社から離れたエリアなので致し方ない部分もあったので、いきなり本社の方針に変えるようなことはせず、時間をかけて段階的にあるべき姿を作り出すために奔走しました。難題に直面するたびに本社時代の営業や業務、人事らに問い合わせて何とか解決策を構築。多くの人に助けられてきたから今の自分があると再認識した3年間でした。
会社の新たな道を開拓する
南関東・東海エリアのエリア長に就任。今回は私の社会人人生の転換期というべき異動となりました。実際、今まではメンバーとの対話が主体だったのに対し、今は8拠点の所長とのコミュニケーションが中心。しかも広い視点でエリアを捉えると同時に、各拠点個別の戦略も立案するのですから、従来とは仕事の感覚は全く異なります。
私自身、常々、パラマウントケアサービスを「いい会社にしたい」という想いを抱いています。お客さまや利用者さまにとって“いい会社”であるのは大前提。何よりも働いている人が“いい会社”だと思えなくては、気持ちのこもったサービスを提供することはできないでしょう。メンバーが前向きになれるような環境を作るべく、エリア長の責務を全うしたいと考えています。私がそうであったように、立場が変われば見える景色も変わっていきます。このダイナミックな経験を多くの後輩に味わってもらいたいとも熱望しています。